サイトアイコン とある坊主の猟奇的な日常

荷物を下ろした場所に

自分の中ではかなり大きな仕事が終わった。

2年近くかけて作った記念誌だ。僕は編集長という立場だったけれど、その肩書きが格好良く感じられる時間よりも、「本当に間に合うのだろうか」と胃のあたりを重くする時間のほうがずっと長かった気がする。途中で予定が変わったり、人との調整が必要になったり、思い描いていた通りには全然進まなかった。完成したものを見ると1冊の本でしかないのに、その中には何度も立ち止まった僕の時間が薄く挟み込まれている。

先日、その記念誌を無事に配ることができた。

すると、それまで頭の片隅に住み着いていたものが急にいなくなった。毎日そこにいるのが当たり前だった居候が、ある朝ふっと荷物をまとめて出て行ったみたいに。

解放感というより、まず疲労が来た。

こんなに疲れていたのか、と少し驚く。

仕事をしている最中は気が張っているから、自分の疲れに気付かない。終わった瞬間にだけ、そのツケみたいなものが身体に回ってくる。今はまだ、直接渡せなかった人たちへ郵送する作業が残っているけれど、それも終われば本当に一区切りだ。

それにしても、1つの大きな仕事が終わると、まるで順番待ちをしていたみたいに次の仕事が現れる。

僕は毎回それに少し驚く。

やっと荷物を下ろせたと思ったら、少し離れた場所に次の荷物が置いてある。その繰り返しだ。でも、その荷物を見つけた瞬間には、もう完全に無視できなくなっている自分もいる。

しばらくは頭の疲れが抜けるのを待ちたい。

何もしない時間を過ごしながら、空っぽになった場所に風を通すみたいに。

次のステップは、その後でも遅くないと思っている。

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